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月別アーカイブ: 2025年5月

小林通商のよもやま話~第10回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社小林通商、更新担当の中西です。

 

 

 

 

トラック・重機買取販売の鉄則:信頼と利益を両立させる5つの極意

 

 

 

前回の記事では、トラック・重機の買取販売業がどのようにして発展してきたかをお伝えしました。

今回は、実際にこの業界で**成功を収めている企業や事業者に共通する「鉄則」**を一般的な市場での動向を基にご紹介します。

これから中古買取業界に参入を考えている方、またはすでに参入している方にとってもヒントになる内容です。


◆ 鉄則①:「査定力」は命。現場を知り、価値を見抜く目を持て

 

買取販売業の生命線は、なんといっても**「査定力」**です。トラックや重機の価値は、以下のような要素で変動します。

  • メーカー・型式・年式

  • 使用時間・走行距離

  • 整備履歴・事故歴・改造履歴

  • タイヤ・油圧・電装など各部品の状態

 

特に重機は「使用時間」が自動車の走行距離にあたるため、計器やオペレーターの使用癖を見抜く力が求められます。現場経験を積んだ査定員の目利きは、事業成功の核心を握っています。


◆ 鉄則②:買取時も販売時も「整備と清掃」は最大の営業ツール

 

査定時に高く売れるかどうか、そして販売時に高値が付くかどうかは、整備と清掃で決まると言っても過言ではありません。

  • オイル漏れ・ブレーキ整備・ライト点検

  • キャビン内部の掃除・エアコンの作動チェック

  • 外装の洗車・補修・再塗装

 

「手入れが行き届いている車両は、それだけで信頼感がある」のがこの業界の常識です。販売前に時間と費用をかけても、最終的な売却価格で回収できることがほとんどです。


◆ 鉄則③:販路は国内と海外の“二刀流”で

 

現在、中古トラックや建機は国内外のニーズが非常に明確に分かれています。

  • 国内:比較的新しい・走行距離少・整備履歴がしっかりした車両

  • 海外:古くても動けば良い・部品取り目的でも需要あり

 

たとえば、日本では買い手がつかない30年落ちのクレーン車が、アフリカでは貴重な主力車両になることも。つまり、「国内では売れない」ではなく、「どこなら売れるか」を知ることが鉄則なのです。


◆ 鉄則④:「信頼」は価格を超える武器になる

 

この業界は、1台の取引金額が高額な分、リピーターと紹介で成り立つ面が大きいです。価格勝負よりも、以下のような「信頼」が利益を生みます。

  • 査定額の根拠を明示する

  • 事故歴・整備歴を誤魔化さない

  • 輸送・納期の遅延に誠実に対応する

 

誠実な対応を心がけることで「この人からまた買いたい/売りたい」という関係が築け、広告費をかけなくても長期的に売上が安定するようになります。


◆ 鉄則⑤:「情報発信と差別化」が集客の鍵

 

トラックや重機の販売では、ただ在庫を掲載するだけでは他社に埋もれてしまいます。必要なのは**「情報の見せ方」と「ブランド化」**です。

  • 専門スタッフによる車両紹介動画

  • 整備工場付き買取業の安心感アピール

  • SNSやYouTubeを活用した車両紹介

  • 店舗の顔出し・スタッフ紹介

 

これにより、単なる“在庫情報”が“顧客との信頼構築”に変わり、価格競争から抜け出せる武器となります。


【まとめ】

 

トラック・重機の買取販売は、単なる「売る・買う」ではなく、産業を支える中古インフラの流通業です。信頼、査定力、整備力、そして情報発信という“4本柱”を意識することが、事業成功の鉄則となります。

この業界は、知れば知るほど奥が深く、やりがいもある世界です。時代が変わっても、必要とされ続ける仕事として、今後もますます注目されるでしょう。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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小林通商のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社小林通商、更新担当の中西です。

 

 

トラック・重機の買取販売業の歴史:産業とともに歩んだ成長の足跡

 

 

 

今回は、建設業・運送業・農業など、幅広い産業を支える「トラック・重機の買取販売業」について、その歴史的な背景から一般的な市場での動向を基にご紹介します。

今や全国各地に中古車両を扱う専門店がありますが、この業界がどう成り立ち、どう進化してきたのかを深堀りしていきましょう。


◆ 昭和期:高度経済成長とともに動き出した買取流通市場

 

戦後復興が進んだ昭和30年代から40年代にかけて、日本全国で道路・鉄道・港湾・住宅建設といった大規模な土木工事が一気に加速しました。これにより、ダンプカーやブルドーザー、ショベルカー、クレーンといった重機需要が爆発的に増加

当時は新品購入が主流でしたが、事業の拡大や建機の短寿命化に伴い、中古車両の“下取り”や“再販”というニーズが徐々に芽生えていきました。

特に中小企業では、資金力の都合から「中古のトラック・重機を安く仕入れたい」という声が高まり、個人間売買や整備工場を通じた売買が盛んに行われていました。


◆ 昭和末期〜平成初期:専門業者の登場と「買取」という概念の確立

 

1980年代後半、日本全国でバブル景気が到来します。建設業・不動産業が活況となり、同時にトラック・重機の“回転率”も高まりました。この頃から、単なる中古販売だけでなく「買取」を専門にする業者が現れ始めました。

  • 不要となった車両の出張査定

  • 整備や再塗装を施した上での再販

  • 地方→都市部、国内→海外への転売ルートの構築

 

こうした取り組みが進み、買取販売業はひとつの産業として確立されていきました。また、オークション会場での重機販売や、整備済み保証付きの販売車両が登場するなど、品質と信頼を重視した中古市場が整ってきたのもこの頃です。


◆ 平成中期〜令和初期:インターネットの台頭とグローバル化

 

2000年代に入り、インターネットが急速に普及すると、トラックや重機の売買にも大きな変化が生まれました。各業者がホームページを開設し、全国からの買い取り依頼・販売注文を受け付ける仕組みが完成。

さらに、以下のような要素が市場を大きく変えていきました。

  • 海外輸出の拡大(アフリカ・東南アジア・中東諸国などへの中古重機供給)

  • BtoBプラットフォームの整備(業者専用オークションサイトなど)

  • 動画・VRを活用したオンライン査定・展示

 

この結果、地方の中小事業者であっても、全国・世界に向けて販売できる時代が到来しました。


◆ 中古重機市場の拡大が生んだ課題

 

一方で、急速な成長には課題も生まれました。

  • 過走行・整備不良車両の横行

  • 不透明な価格査定

  • 輸出先での環境規制との齟齬

  • 盗難車の流通リスク

 

これらの問題が表面化したことで、業界全体で「信頼と品質」をどう担保するかが問われるようになりました。

次回は、このような背景を踏まえながら、トラック・重機の買取販売で成功するために欠かせない“鉄則”について詳しくお伝えします。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

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